ビタミンCリレー2009/06/02

ビタミンCリレー ここずっと毎朝食べてきたイチゴですが、そろそろ時季が終わり、毎度の事ですが名残惜しい気持ちになります。イチゴにはとても思い出深い話があるので尚更 なのです。
それは何年も前、仕事で各地を飛び回っていた頃、滞在先で風邪をこじらせしまい、翌日に備え出かけるのも控え安静にしていました。食事はルームサービスを とってお休みしようと、、そこへ私の先輩が訪ねて来られ「これを食べなさい」と、と~っても美味しそうな大粒のイチゴがぎっしり入ったパックを私の為に 買ってきてくれたのでした!!とても温かい心遣いに胸が熱くなりました。
イチゴはビタミンCがとても多く含有されていて、5個食べると成人が1日に必要なビタミンCが摂取出来ると言われています。風邪などの状には非常に有り難 い産物です。
中国では医食同源と言う言葉がありますが、韓国では薬食同源と言う言葉があります。同様の意味なのですが、野菜や果物などは昔は正しく薬の位置付けがあ り、よく聞かれるように「りんごは医者を青くする」と言う表現通り、医者に頼らずともリンゴに薬効があると言います。
万病の元は殆ど日々の食生活に繋がっているので、先のブログで触れたように野菜や果物を積極的に少しずつ取り入れいきたいものです。
イチゴのビタミンCとはお別れですが、次なるもの、、それは私の大好きなサクランボです。むしろチェリーを食べる方が圧倒的なのは日本のサクランボはまだ まだ高価過ぎて毎日いただくと言うのは厳しいですね。これも農家さんの並々ならぬ苦労があるので仕方ないでしょう。
私がパリに1ヶ月ほど滞在していた7月はフランスチェリーの最盛期でもあり、毎日食べていました。コレにはビタミンCのみならず、ビタミンEと言う老化防 止や肌に優れた効果が期待できる成分が多く、日本より乾燥しがちな肌もみずみずしく潤って、体調も素晴らしく良かったです。改めて、自然の産物の威力を身 体で持って体感出来たのです。
日本ではアメリカンチェリーが主流で、ワインが豊かに作れるカリフォルニア産です。それも毎日少しずついただいています。私にとってのビタミンCリレーと 言うところでしょうか。

~パリの市場での出来事~
毎日の様にデパートや市場などでチェリーを買いに行ったのですが、毎回500g「Demi kilo s'il vous plait (500g下さい)」と言って買っていたのですが、通りがかりの市場でお兄さんに同様にお願いしたら、何と大きなチェリーの1粒をまな板の上 で半分にカットして私にくれたのです。「Ce bon!!」と言いましたが、「あれ??」半分にカットして下さい、と言った憶えは勿論ありませんが、やっと私が言ったことが分かったようで大笑いでし た。分量よりも多くサービスまでしてくれて気前の良いお兄さんでした。日本語で言うと「ドウミ キロ(まさかキロが切ろう)」と解釈したのか、でもフラン ス人ですしあり得ない話ですね。パリには良い意味でいたずら好きの方が多いので、お兄さんにしてやられたのですね、きっと。。。




旬のビワの裏技です!!2009/06/03

ビワの種で作る豆乳杏仁豆腐 最近のお天気は曇ったり、雨が降ったりと落ち着かないですが、これからの季節は何と言っても道ばたで美しい紫陽花が数多く見られますよね。雨の日の方が紫 陽 花の色も映えると言います。
私が何年も前に「墨田の花火」と言うとても可憐な品種の紫陽花の鉢植えを買いました。暫く家を空ける事があったので、留守中に主人に何度も水やりをお願い していたのですが、帰宅すると「一体あなたはどなたですか?」という感じで見るも無惨な姿で枯れに枯れきっていました。
亡き父が実家の庭で色んな紫陽花を育てていたとき、紫陽花は育てやすく、生命力が強いとよく言っていたのを思いだし、諦めずに根本だけ残して土に植え替 えてみました。するとどうでしょう。。2年目にとても美しく咲いたのです!!その時の生命力の凄さに驚愕したほどです。(大袈裟ですね)お花を生けるのは 大好 きなのですが、個人的には庭仕事なるガーデニングは得意ではありませんから、こんな私にも出来たというささやかな喜びでした。まだ買ったときほどの華やか さはありませんが、今年は更に茎がぐんぐん伸 びています。どれくらいの花をつけるのか待ち遠しい今日この頃です。



これからの季節は食後に冷たいデザートが食べたくなりますが、中華料理や韓国料理をした後に、この時期だからこそ作る私のとっておきのデザートのひとつを 紹介します。
主な材料は何と今が旬のビワの種です。杏仁豆腐と言えば、杏ですがビワも同じ部類なんです。種を潰してそのエキスを使うのですが、これだけでは苦くて仕方 ありません。エッセンスとして使う物ですが、かなり香りが強いので種の量を守ってくださいね。


ビワの種で作る豆乳杏仁豆腐

<材料>

ビワの種・・・1cmのもの6個  豆乳・・・・・400cc
水・・・・・・・・・100cc      板ゼラチン・・6g
砂糖・・・・・・・55g

<作り方>
1.板ゼラチンはかぶるくらいの冷水でふやかしておく。
2.ビワの種はナイフで切り込みを入れ、茶色い皮を手で剥く。分量の水と一緒にミキサーにかける。漉し用のペーパーでしっかり絞り、そのエキスのみをとって、 種の糟は捨てる。
3 鍋に2と豆乳、砂糖を入れて沸騰させないように火 にかける。味見して甘さは調節する。
4.1のゼラチンの水気を切って加え、しっかり溶かす。直ぐに火を止め好みの容器に入れ、粗熱をとってから、冷蔵庫で冷やし固める。
5. 好みでクコの実やミントを飾り、黒蜜などのシロップをかける。

~一口ポイント~
*本来豆乳ではなく、牛乳、生クリームで作る。くどさやカロリーを控えたい場合には豆乳がオススメ!
*種は滑るので切り込みを入れる際は気をつけて。少し傷が付く程度で皮が簡単に剥ける。
*さっぱりしたレモンや柚子のシロップなどもかけると美味しい。

~マイミシュラン~
出汁やスープなどの液体を漉したり、茹でた野菜の水分を切るのに万能なキッチンクロス、クックアップが私のお気に入りで必需品になってます。非常に丈夫なので、同じ類 の野菜なら一度に何回か使えるのもエコ的にもグッドです。
また、肉を調理するときに出る余分な脂を吸い取ったり、後片付けする際、鍋に残った油分や魚焼き器の網にこびり付いた汚れを拭き取るなど使用済みのクック アップで大活躍です。






名脇役、アスパラガス!!2009/06/04

アスパラガスたっぷりのパスタ 毎日、今日は何をしようかと思案しながらスーパーへ出かけます。その時にに見つけた食材で大体その日のメニューが決定するのが私流です。とても活きの良い 天然の魚を見つけた時は旬ということもあり、悩むことなく買います。私の今いる神戸は山と海に囲まれて食材も豊富で、世界にも名をとどろかせている神戸牛 や明石海峡で獲れるやはり日本でも有名な高級魚、明石 鯛があります。旬のこの時期は意外と安価で食卓に新鮮な魚のお料理が並ぶのです。
各地方からの生ものの食材は特に、管理や流通の関係でコストが上がったり、また鮮度も損なわれるので地元産のものをいただく手はないかと思います。ここし ばらく魚料理が続いたので、料理する立場上、中休みと言うときにはパスタ料理をします。
それでパスタ料理にしようと考えながら野菜売り場を通ると、何と見事な産地としては珍しい新潟魚沼産のアスパラガスがあるではありませんか。とても鮮やか な緑 色でずっしりとした茎の太さとみずみずしさはパスタの名脇役になると思い、即購入!!
ソースは大体トマトソースをベースにしますが、酸味のあるカゴメから出しているこくみトマトという品種を使うことがあります。また自分で美味しいトマト ソースを作り 置きしたりもします。これはとても美味しいと言われている自慢のソースです。また改めてご紹介させていただきます。今日は直ぐに出来るメニューを紹介しま す。

<材料>2人分
パスタ・・・・・170g(1.6~1.7mm)  アスパラガス・・・太4本 
トマト・・・・・・中5個          ベーコン・・・・・・4枚  
しめじ・・・・・・1パック         ニンニク・・・・・・・・1かけ
EXO・・・・・・・適宜           

<作り方>
1.フライパンの一面に拡がる程度にEXOを入れ、刻んだニンニクを加えて、オイルに香りを馴染ませる為、火をつけずに置いておく。
2.アスパラガスの袴をピーラーか小さいナイフで丁寧に除去する。堅い底軸を切り落として、2等分にする。しめじは石突きを除き、3等分くらいにカット。
3.深い鍋に湯を沸かす。湯が沸いてきたら3Lの湯に対して 10%=30gの塩を入れ、沸点を上げる
4.アスパラガスを下の茎の部分を先に入れ、2分経ったら、穂先の部分を入れ、更に2分計4分茹でる。
5.フライパンを弱火で火にかけ、粗めにカットしたトマトと小さくカットしたベーコンを加え、蓋をして暫く火にかける。
~~~パスタを茹で始める~~~(表示が9分なら7分くらいがアルデンテになる)
6.蓋を開けて木じゃくしで火が通ってきたトマトを潰す。 ここでしっかりトマトの旨みを引き出しておく。しめじを加える。4のアスパラガスを更に2等分する。
7.トマトとベーコンの旨みがEXOの中でじっくり煮詰まってきたら、パスタのゆで汁を少し入れとろみを出し、パスタの鍋からトングなどでパスタを一気に 入れて絡める。この時フライパンを揺する。最後にアスパラガスを加え、EXOを回しかけて出来上がり。

~一口ポイント~
*パスタを茹でる際に塩の分量湯の量に対して10%の塩を加えることで、程よい味と堅さのパスタに仕上がり、後で塩を足す必要がありません。
*EXOをいきなり強火で火にかけないこと。仕上げにEXOをアスパラガスにかけることでビタミンCとカロテンの吸収を促進してくれますし、良い風味付け になります。
*アスパラガスが細い物の場合は茹でる時間を少なめに。味見をして堅めに茹でること。茹で過ぎは禁物ですよ。

アスパラガスの穂先が1本折れてしまいましたが、生でつまみ食いすると、と~ってもジューシーで甘くて見た目通りみずみずしく美味しかったです。そんなア スパラなので茹ですぎないように気をつけましょう。イメージ通り、出来上がりはボリボリと美味しくいただくことが出来ました!!

~マイミシュラン~
パスタは何と言っても地元イタリアでよく食べられていると言うBARILLA(バリ ラ)。私はこのパスタを長年使っています。ショートパスタも沢山ありま すし、茹でなくてもいいラザーニャ用のパスタもあり豊富です。程よい堅さが何と言ってもGOODです。
ちなみに以前エノテカから招待を受け、サルバトーレ・フェラガモ氏が手がけるILBORROのワイン会に参加したことがあります。勿論本人が来られていま した。とてもフレンドリーで謙虚な方でした。そのフェラガモ氏が自宅でパスタを作っているシーンがテレビで放映していたのをたまたま見たのですが、このバ リラを使っていました。イタリア人がよく食べていると言ううたい文句は本当だったんですね!!




新甘藷のポタージュ2009/06/06

甘藷のポタージュ 今 日のメイン料理は旬で大ぶりのアサリが出ていたので、少しぴりりと鷹の爪の辛さをきかせたボンゴレビアンコに決めました。



サイドメニューには味のバランス を考えて優しいポタージュを作ることにして、丁度、鮮やかな赤紫色の新甘藷が出ていたので我が家のお気に入りの甘藷のポタージュに決定しました。甘藷 と言うとピンとこないかもしれませんが、所謂、サツマイモの別名なのです。産地はよくご存じの様に鹿児島県が大半を占めています。この初夏~8月まで新甘 藷が出回ります。
今 でこそ、豊かな食生活が営める世の中ですが、この甘藷にはあるストーリーがあります。1732年の享保の大飢饉で西日本で食糧不足に陥る中、餓死者を出さ なかった鹿児島と長崎は、サツマイモに救われたそうです。高温、乾燥という悪条件の荒れた土地でもすくすく育つ甘藷が人々の命を救ったのです。勿論のこと 栄養価も高く、繊維 も多いので言うことなしですね。改めて作物への感謝をします。
さて、その甘藷をちょっとお洒落に変身させて美味しくいただけるレシピの紹介をさせていただきましょう!!

新甘藷のポタージュ

<材料>


新甘藷(金時芋)・・300g     ポロネギ(無ければ玉ネギ1/8個)・・5cm
牛乳・・・・・・・・・・・・500~800cc塩・・・・・・・・小1/2    
G/O・黒 胡椒・・・・適宜      水・・・・・・・・甘藷がかぶる程 度


<作り方>

1.甘藷を洗って、ひげや表面の小さな黒い芯を取る。根本の黒い部分も除く。火が早く通りやすいように薄くスライスしておく。
2.ポロネギは粗みじんにカット。鍋にG/Oをひきネギを入れて焦 がさないように炒める。ネギがかぶるくらいの水を入れネギの旨みと甘みをを煮出す。
3.1の甘藷を2に加え更に甘藷がかぶる程度の水を加え煮立てる。木じゃくしで甘藷を潰し柔らかくなったら常温に置いておいた牛乳を入れスクイーズする。 塩、黒胡椒で味を調える。
~一口ポイント~
*ネギや甘藷を煮立てる際の水の量が多すぎると仕上がりが水っぽ くなるので分量を加減すること。
*作った翌日は芋のデンプンで固まりやすいので、都度牛乳を足して滑らかにするとよい。牛乳の量は好みで調整して、濃度を調整すること。味見を忘れずに。
*強火で沸騰させてしまうと牛乳の脂肪分が分離して見た目が悪くなる。
*コクを出したい場合は、ポロネギを炒めるG/Oをバターに変えると良い。
*夏はしっかり冷やしていただくのがオススメです!!
*甘藷の皮を敢えて剥かずに赤紫の斑点がポタージュに美しい彩りを添えます。

他にホットなインドカリーをしたときにもこの甘藷のポタージュをしっかり冷やしていただきます。食事にはやはりバランスという物があってこそ楽しめると思 います。また、最初に胃に入れる物は優しいものから徐々に慣れさせていくのも大事な食事のあり方ですね。


アスパラ再び。。。2009/06/07

アスパラ ~魚沼産アスパラガス再び~
今の旬だからこそ、思う存分楽しみたいひとつアスパラガス!!特にこの魚沼産のものはかなり気に入っています。今回は茹でた後、手作りのマヨネーズ(以前 のBlog参照)にレモンやEXOを加え、最後にパルミッジャーノレッジャーノを粗めに摺り下ろしてひと品の出来上がり!!



スーパーでじっと目をこらして見ると見慣れない野菜が沢山ありますよ。またアスパラガスひとつとっても紫色のものもあります。これはポリフェノールの一種 でアントシアニンという色素で、茹でるとグリーンに変色します。
時季あと僅かですがホワイトアスパラガスも出ていますね。食感と旬を楽しみたい時にはホワイトアスパラガスを、栄養面で考えると断然グリーンアスパラガス が優秀です。
各地元のスーパーで自分で発見した素材を使って色々な料理にチャレンジしてみては如何でしょうか。いつの間にか、食材探しにワクワクする楽しさを見いだす はずです。
出来上がったアスパラガスを食べた瞬間、「あ~~美味しい、幸せ!!」と今日も作り手の農家さんに感謝感謝です!!