世界の逸品2010/10/31

私がマイミシュランを発信する切っ掛けになった物があります。
それは10年以上もお付き合いのあるイタリア・フィレンツェの老舗ブランド、チェレリーニです。
フィレンツェは皮革製品の街でもありますが、世界で知られているのはグッチやサルバトーレ・フェラガモが有名です。
ところがご存じの方も多いですが、グッチは家族抗争が切っ掛けで経営が傾き、現在はモエヘネシーグループに吸収されてしまいました。
また経済不況で職人が減るなどの要因も大きかったと言われています。
そう言うときほど、内部で強固にして乗り切っていかないといけなかったのしょうが、グッチ家にとってこれほど屈辱的な事はなかったでしょう。
これらは10年以上も前のことですが、フィレンツエにおいて工房が少しずつ姿を消していきました。
私が発見したチェレリーニという工房はフィレンツェの老舗ブランドで日本ではメジャーではありませんでしたが、本物を知る人には知られているブランでした。
特に顧客の中にはフェラーリのCEOや英・元首相サッチャー女史、イタリア貴族が名を連ねています。
私もメジャーブランドに飽きていたこと、同じ物を持つことがつまらないと思い始め、一つ一つ皮選びから始まり、熟練した職人の手で作られる過程を見て最高の逸品であり、正しく自分だけが手に出来る物だと今でも愛用しています。
また、オーナーであり創始者のチェレリーニ氏は唯一エルメスから優秀な職人として認められた逸材です。
エルメスにいた元職人と言う肩書きで皮革製品を売っている人々とはワケが違います。粗悪な製品も多いと言われています。
シルバノ・チェレリーニ氏は真の有能な職人なのです。
使えば使うほどの皮の滑らかさ、しなやかさが出て益々、愛着が湧き何年経っても品質が衰えることがありません。



試作と言っても、立派な商品になるブリーフケースを作ってもらいました。
女性から見てもうっとりするような出来映えで、ずっと宝物のように保管してきました。

Hermlinと言う最上級の皮を丹念になめし幾つもの工程で作られる世界で自分だけのアイテムです。
本当に素晴らしいと思えるものは一生付き合っていけますね。物もそして、人も・・・。



そして、遂にこのブリーフケースを私の手元から離れる時が来ました。差し上げたいと思える人が見つかりました。
それはDonくんと言って、本当に私の為に力になって、一生懸命に助けてくれた青年です。
彼が丁度、就職したと言う報告を受け、早速、お祝いに送りました。
私の願いは彼が立派なビジネスマンになること!チェレニーニのブリーフケースが似合う立派な・・・。男性は鞄と靴にはしっかりお金を掛けて欲しいと思います。昔で言うと鎧と盾という感じでしょうか???
外に出れば7人の敵がいると言われます。
実は彼が立派なビジネスマンになった暁に、ひとつだけ願い事があります。
それは、、韓国の新羅ホテルの世界一の中華料理があります。そこのフカヒレのコース料理をねだりたいと思っています (*^_^*)
もう少しロマンティックなお願い事をするものでしょうが、私はやはり色気より食い気なのですね(*^_^*)
まだこの話はDONくんには話していませんが、このブリーフケースは一生の宝物にしたいと至極恐縮しながら、喜んでくれました。

~マイミシュラン~
CELLERINI
創業者、シルバノ・チェレリーニ氏とも会っていますが、現在はお嬢さんのアレッサンドラがご主人と共に任されています。
彼女もとても気さくでチャーミングな女性です。
取引の当初はちょっとしたトラブルがあって少しバトルしたこともありましたが、それがあったからこそ現在までお付き合いが出来ています。
でも2008年から会っておりませんので、来年には欧州巡りで訪問したいものです。


~こぼれ話~

チェレリーニの製品は受注発注で、私の友人関係で口コミでオーダーを受けておりました。
そのお客さまの中で全くお顔も知らない、会ったことがない方からの注文を受けまして、出来上がった製品をイタリアから受け、更に私の手元で入念に検品してお送りしました。
ある日そのお客さまからお礼状が届きました。
内容はチェレリーニのカバンを受け取った日が、何と!お客さまの誕生日の日であったそうです。偶然にしても凄いですね。1/365日の確率でしたから・・。お客さまはまるで自分へのご褒美に神様が下さったようで嬉しかったとの話で、私もとても幸せな気持ちになりました。
私は提供しているだけなので、人に感謝していただけることでお客さまにもそして、チェレリーニとの出会いに感謝でいっぱいになりました。♪

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