地鶏と蕗のとうのハーモニー♪ ― 2010/03/07
また、山菜のいただける時期は僅かですので、この貴重な食材をとことん料理していきます。
人の身体は自然と調和しているので、旬のものを身体に取り入れるのはちゃんとした理由があります。
自然界でも冬から春と新たな生命が目覚めるように、人の身体に山菜にある特徴的な苦みのある野菜を摂取することで眠っていた身体を目覚めさせます。
また春を告げる代表的な山菜、蕗のとうは特に苦み成分が多いのですが、とてもクセになる味わいですね。
北海道にスキーに行ったとき、リフトに乗って下を見ると何と!雪割れの間からひょっこりと淡い緑色の蕗のとうの顔が出ていました。
この蕗のとうが現代病でもある花粉症に効くらしいのです。
「毒は毒でもって制す」同様、「花は花でもって制す」と私は捉えています。即ち、花粉が侵入する前に花粉を体内に入れて免疫力を付けるという考えです。
花に関連のあるものは実は果物にも多くあり、バラ科のリンゴやイチゴも効果があるように思っています。
私は花粉症ではありませんが、husは私と結婚する前から花粉症でした。
何といつの間にか花粉症が治っていました。特に病院で特別な治療も受けていませんでしたし、薬にも頼っていませんでした。
husがこれまで特別に食べていなかった山菜や果物は結婚してから当たり前のように日々食しています。
病に罹りにくい身体を維持するのは、食生活を見直すことが重要だと思います。
蕗のとうの調理法ですが、シンプルに素揚げにしても美味しいですが、今日は久々に青山のフレンチの巨匠から教わった地鶏のロティー蕗のとうピュレ添えを作ってみました。
この料理はペーストを薄く開いた鶏肉に詰める料理ですが、より簡単にできるシンプルに鶏を焼いて、野菜のソースと蕗のとうのピュレで複雑な味を堪能できる 逸品に仕上げました。
蕗のとうのピュレ
蕗のとう・・・・8個 ニンニク・・・・ひとかけ
G/O・・・・・・・適宜 白ワイン・・・50cc
1.蕗のとうは軸をカットし、サッと水で汚れを落とす。ペーパーなどで水分を切って おく。
2.蕗のとう、にんにくは刻んでおく。
3.小鍋にG/O(グレープシードオイル)を多めに引いて、熱したら一気に2を全て 入れる。全体に火が通ったら白ワインを加え、アルコールを飛ばす。
4.塩を少々加えて出来上がり。
よく熱した多めのグレープシードオイルに一気に蕗のとうを入れることで苦みやえぐみが緩和され、蕗のとうに多いカロテンなどの成分が閉じこめられますし、 身体への吸収率がアップします。
本来はスクイーズして滑らかにします。今回はそのままで食しました。
オイルを多めにしてシノワで漉して、蕗のとうオイルができます。パスタに使ったり、お味噌と合わせて蕗のとう味噌を作ったりと応用範囲が広がります!!
野菜のソース
玉葱・・・・・・・・・大1/4個 セロリ・・・・・・1/5本
トマトペースト・・小匙2 G/O・・・・・・・・適宜
1.玉葱、セロリは細かく刻んでおく。小鍋にG/Oをひき、玉葱、セロリの順に炒め る。
2.全体に火が通ったら、トマトペーストを加え更に炒める。
3.150ccの水を加え、弱火で野菜の旨みをしっかり出していく。チキンブイヨン を小匙1/3を加えて味を調整しておく。味が足りない場合は塩で加減する。
4.シノワで3を漉す。
玉葱とセロリの旨みが凝縮されたソース!!
トマトペーストがない場合は、生のトマトでもいいですし、トマトの水煮でもOKです。
塩・胡椒・タイムでしっかり下味をつけた地鶏を焼きます。
皮はパリパリになるまでしっかり焼いて下さい。
私は少々荒っぽい焼き方をします。
クッキングペーパーで覆って、重みのある小鍋やケトルでギュッと押しつけます。
脂も飛ばず、満遍なく焼き目がつく裏技です。
ひっくり返し、全体に火が通ったら、余分な油や水分をペーパーで除き、最後にまた皮目を焼くとパリパリに仕上がります。
~ひと口ポイント~
ワインや水分は蒸発していきますので、ピュレやソースの分量は参考までに、各自で好 みの分量で調整して下さい。要は何れも食材の味を失わないことです。
玉葱から出た甘みとトマトペーストの酸味が凝縮したソースと苦みがクセになる蕗のとうのピュレのハーモニーが最高です♪
付け合わせは、最近クレソンが重宝しています。生でお気に入りにサルバーニョのエキストラバージンオリーブオイルを掛けていただきます。クレソンはお肉と の相性はバッチリです。そして、肉料理の必須アイテムは何と言っても食物繊維豊富なキノコです!エリンギと風味豊かな丹波しめじを使いました。
~こぼれ話~
たっぷり蕗のとうのピュレを鶏肉の上に盛りながら、もう頭の中にはジューシーな地鶏とピュレの味わいが漂って来る感じです。
私の気分上々とは裏腹に、hus曰く、「美味しいけど、ちょっと蕗のとうの味が主張して・・・」
「この料理の主役は鶏ではないの!蕗のとうなの!」とバッサリ斬らせていただきました。。。。(-_-)