上高地に抱かれて・・ ― 2009/07/05
先週、長野は小布施ワイナリーさんが主催するディナーが上高地・五千尺ホテルで催されるので、ワイン好きの私たちは予約を入れて出かけました。
この小布施ワイナリーさんは今や日本のワインを牽引する世界にも十分に通用するワインだと我が家のソムリエ?は太鼓判を押してます。私も様々なワインをこ のソムリエさんのお陰で味わっているので、異口同音にそう思います。
今回のワインディナーの醍醐味は、小布施ワイナリーでは完売してないものやこれから出荷される前に先駆けて出されるものなどを、五千尺ホテルのシェフがワ インに合わせて作った料理とのコラボを愉しむものでした。
ワインは華やかな飲み物でもあり、食事になくてはならないものでもあるのですが、小布施ワイナリーを担っている曽我氏の話を聞くと本当に骨の折れる仕事で あり、自然との闘いの中で作り出される過程を考えると感謝でいっぱいになります。
様々な品種のワインが出されましたが、かなり種類がありましたのでどんなに美味しくても量を加減してもらいました。ホテルのソムリエ曰く、気がつくと一人 でボトル1本飲んでしまっている場合があるので、と確かに。。特に、特徴があったのはシャルドネで、飲んだ後もフワッとシャルドネの香りと味が口いっぱい に拡がり、かなり余韻があり心地良い感じになりました。主人曰く、「良いワインほど余韻が残る」と。私は全てのことにおいて先入観を持たない主義なので、 このワインにしても五感で素直に美味しいと思えるのです。元々、小布施ワイナリーさんのワインを気に入ったのもそう言う思いから始まっています。
そして、そのワインを作っている方の人となりもしっかり出ていると思います。想像を絶する苦労があるので、このワインの愛飲家としてはお体を大切にして欲 しいと切に思います。




小布施ワイナリー http: //www.obusewinery.com/
上高地には何度も来ていますが、上高地の中に泊まったのは初めてでした。今回梅雨が戻って来るという時季にさしかかったのですが、運良くお天気に恵まれ、 焼岳や穂高に雪が残っている山の美しい雄大な風景を存分に眺めることができました。また、この中で泊まったということもあり、全く人のいないほぼ自然その ままの情景を独り占めにできたようで贅沢な時間を過ごせたように思います。
この五千尺ホテルの名物がご年配の方からのリクエストで作られたメニューのひとつが特製豚汁なのです。朝食に洋食を食べた後にも食べられるくらい美味し く、ほっこりさせられる具沢山の逸品でした。お味噌の味がとても美味しいと思ったら、私が常用している丸正の二年味噌をブレンドしているとのことでした。
この五千尺ホテルもとても落ちついた作りになっており、カフェの雰囲気も洒落ていて、ケーキも甘さ控えめで心も体も優しい気持ちでいっぱいになりました。 勿論、スタッフも方々も温かく、またこのホテルに戻ってきたいと後にしました。
五千尺ホテルhttp: //www.gosenjaku.co.jp/hotel/institution/


秘湯、白骨温泉はここに限ります!! ― 2009/07/05
今では貴重な秘湯となっている白骨温泉。一時は心ない人のせいで、その土地で変わることなくその街を支えてきた旅館の人々に大きな打撃を与えました。ま た、その土地のを事を知らない人々にももう少しその土地に敬意を払ってもらいたいと切に思いました。
私は大好きな旅館、そしてそこを切り盛りするとても温かく、女性として魅力的な女将さんが大好きなので、必ずその旅館に泊まります。また、その近辺で獲れ た岩魚や採れたての山菜、これは殆どそこでしか味わえないものもあり、とても贅沢な料理です。人の身体は自然と調和して初めて英気を養うことが出来るよう に思います。
泉質は含硫黄、カルシウム、マグネシウム、炭酸水素塩泉。胃腸病、神経痛、婦人病、慢性疲労などに効能があり、「白骨の湯に三日入ると三年は風邪をひかな い」とも言われています。ここのお陰なのか私も主人もずっと風邪をひいたことがありません。
湧出時は透明で、白く濁るのは時間の経過によって白濁します。旅館の周りを散策すると硫黄の臭いがして、溝には白い温泉の物質が付着しているのを見ます。
食べるものと一緒で、身体に良いからと言って、長時間入浴するのはかえって逆効果です。掲示板にもちゃんと食前後は最低1時間をおくなど、限度とされてい る入浴時間も記載されています。
ここ最近は松本や軽井沢、そして、安曇野などにも足を伸ばすので中々、白骨温泉を訪れることが出来なかったのですが、暫くぶりに女将さんに会いに、そし て、抜群の温泉に浸かりに足を伸ばしました。
私が毎回感心するのは、女将さんのさりげない気配りやおもてなしです。どこか、家に帰ってきた安堵感と大自然の中で育った長野の恵みある素材を優しく調理 されて出てくる料理の数々をいただき、掛け流しの温泉に入ることでもう気分は最高です!!野菜好きな私にはとても有り難い食事なのですが、毎回、初めて聞 く山菜をサクサクの天ぷらにして揚げて出してくれます。この時季は流石に山菜が殆どないので、春先に行くと色々な山菜に出会えます。
我が儘かもしれませんが、私は華やかな時間を過ごすのも好きですが、もう一方では侘びさびの日本独特の文化にも非常に憧れを持っています。静かにひっそり と過ごすのを実は好みます。私をよく知る人は「え~本当ですか~~?」と言う声が聞こえてきますが、長野に足を踏み入れた途端、私は大人しくなります。 (笑)
余談はさておいて、何度も言いますようにここの女将のさりげないもてなしとありますが、例えばオレンジの切り方ひとつとってもご覧の様に食べる人の為に枕 を持たせているのが凄い!と思いました。大体は切り込みを入れているくらいでしょうし、それでも十分だと思います。そんな細部にまで気を配っているのが、 全てにおいて象徴されています。そうです、私は彼女から一人の女性として訪れる度に学ぶことが沢山あります。ここで働いている仲居さんは皆若く、しっかり しているのですが、やはり女将の教育が行き届いているのだと思います。また、尊敬出来る師と仰ぐ人はそうそういないので、若い女性の方はここで花嫁修業を してはどうかとさえ思います。勿論、温泉もいいので、心身ともに美しくピカピカになれること間違いないと思います!!



今年はまた訳の分からないウィルスがやってくるかもしれません。その前にこの温泉でバリアを張っていけることを 期待してます。
白骨温泉 湯元斉藤別館 http://www.saito-bekkan.net/
大正初期に建てられた趣のある宿。旅では家族でゆっくり過ごしたいもの。こちらの旅館は家族風呂もあり客室数が少なめなのでゆっくり静かに過ごせます。